技術

育休中に個人AWSアカウントに4000万円の請求が来た話

金曜の夕方、沐浴の前に

育休中の金曜の夕方。子を沐浴に入れる前に何気なくメール一覧を開いたら、AWSの予算アラートが届いていた。

記載されていたのはアカウントIDと金額だけ。$270,856.58。日本円にしてざっくり4000万円である。

最初は自分のアカウントだとは思わなかった。「会社の誰かがアクセスキーを漏らしたんじゃないか」と思ってなんとなくアカウントIDを調べたら、自分の個人AWSアカウントだった。血の気が引いた。

Cost Explorerを開く

青ざめながらAWSマネジメントコンソールに入り、Cost Explorerを開くと、S3だけでこの金額が発生していることがわかった。

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S3のバケットを確認すると、昔作ったCloudFormationテンプレート置き場のバケットがひとつだけ残っていた。ただし中身は2022年のもので、巨大なファイルは見当たらない。CloudTrailを見ても怪しいログはない。

この時点で不正利用の線を疑って一通り確認したが、

  • rootアカウントはMFA設定済み
  • rootのアクセスキーは作成していない
  • IAMユーザも作成していない

と、侵入される入口が思い当たらない。それでも請求だけが4000万円ある。

Amazon Qは平然としていた

藁にもすがる思いでAmazon Qの問い合わせAIに聞いてみたところ、返ってきた回答はこうだった。

これは異常ではありません。7月は平均してコストが発生しており、ペタバイト規模のバケットへのアップロードが行われています。

ペタバイトのアップロードなどした覚えはない。異常ではないと言われても、~7月まで利用実績がないのに完全に異常である。

サポートに連絡、そしてXで真相を知る

慌ててAWSサポートに問い合わせを送った。家の中では平静を装いながら子を沐浴に入れていたが、内心は「もしこの請求が取り消されなかったら人生終わったな」と思っていた。

サポートの返答はすぐには来ない。落ち着かずXを開いたら、同じように桁のおかしい請求をされているアカウントが大量に流れてきた。中には1兆円以上請求されている人もいた。ここでようやく「これはAWS側の障害だ」とわかって、心底安心した。

翌日にはサポートからも「障害のため、正しいデータに修正しています」と回答が来た。現在のCost Explorerは0円になっている。本当に恐ろしい週末だった。

「ちょっと計算ミスった」

AWSの公式Xアカウントからはこの件についてのポストが出ていたが、「ちょっと計算ミスっちゃったよ、ごめんごめん」くらいの軽いトーンで、リプライ欄では多くのユーザが怒っていた。

請求という、ユーザの人生に直結しうる部分の障害である。個人アカウントで数十万ドルの数字を見せられた側からすると、あの温度感はさすがにないだろうと思う。

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個人的なAWSとの付き合い方を見直す

個人的にAWSはやっぱり好きにはなれない。個人で使う分にはAWSのコスト感が怖すぎる。小規模なサイトであればCloudflareやVercelで十分。今後、個人でAWSを使うことはおそらくないだろう。

参考リンク